徒然なるままに。

徒然なるままに日々のこと。なんちゃって教員の備忘録。

恩師来校×ホワイトボード×ESD

 授業研を終えました。ある方の御配慮によって、まさかの恩師来校。
現場に戻り、学校が変わり、私自身がどう変わったのか。3カ月間の子どもたちと私の姿を隠さずありのままに見て頂きました。

 教科は総合学習。近隣の公園の桜の伐採と今後の開発についてテーマにしています。その公園は桜の名所として地域はもちろん、多くの方に愛されてきた公園ですが、桜が老齢であることを理由に半分近くが伐採をされる予定です(※伐採後、新たな苗が植えられる予定です。)

当初は「切るの反対!」「仕方ないじゃんよ!」なんて単純な議論を重ねていた子どもたちも、地域の方、土木事務所の方、コミュニティハウスの方、学校の先生。それぞれとの出会いを重ねて願いや思いを知り、思考を深めていきました。
 そんな思考の軌跡は振り返りのノートと桜の付箋に記し残されています。振り返りの軌跡を残していくことの大切さは、恩師より何度も学んできました。

話し合いのツールは、「子どもホワイトボード・ミーティング」で。開発者のちょんせいこ先生と岩瀬直樹先生からは前任校と大学院時代に直接教わっています。
 

単に話し合いの方法論としてでなく、今の子どもたちの関係性をあたためること、その関係性を結び、つなぎ直すことが必要であると感じて選び、実践をしてきました。その考えは正しかったと思っています。9月からも続けます。
 オープンクエスチョンを使ったミーティングも回を重ねていくと、ある時期からグッとテンポだけでなく、質や場の雰囲気が変化したことを実感しました。課題はもちろんありますが、今では日常の会話の中でも、オープンクエスチョンを使った会話が見受けられ微笑ましいです。小学校3年生が「ここまでやれるんだぞ」って見せてくれています。
 「主体的で対話的で深い学び」といっても、当人どうしの関係性が深まっていなければ対話も深まらないのではないでしょうか。子どもなら、なおさらです。であるならば、相手を信頼して対話ができる地盤を整えること、子ども自身が自分たちでつながる小さな成功体験を積み重ねてあげることが、私としての役目なのだと考えました。そんなあり方を模索し提示することが、今の私のESDの授業です。

 ふりかえれば、あれもこれも全て用意をし、一人ひとりの考えも全てメモをし、板書計画も細部まで用意して授業研に臨んでいた自分。ひどいときは、指導案(ある意味、指導を受けた案)通りになるよう、誰のためかもわからないような授業研をしたこともありました。結局は自分が可愛かっただけなのです。そんな自分から、子どもたちに委ねる心地よさ、本当に一緒につくる楽しさを、ようやく味わえるところが見えてきたような気がします。
いつも応援をくださる皆様。私。どうにか夏休みを迎えられそうです。ありがとうございます。